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第24回 日本動物細胞工学会2011年度大会(JAACT2011)
 (下記にリンク)

ご挨拶

 日本動物細胞工学会の事業につきましては、平素より格別のご支援、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、日本動物細胞工学会2011年度大会(JAACT2011)を、来る7月22日(金)、23日(土)の2日間、東京大学本郷キャンパス山上会館において開催することになりました。

 細胞を分離・改変・培養する技術を細胞工学分野とすれば、その出口は基礎科学の研究ツールとしての利用にとどまらず、有用物質の探索や生産、再生医療のための臓器再生など様々な応用が考えられます。それらの最終的な終着駅は主に医療応用であると考えられ、動物細胞工学の分野は、基礎から医療(臨床)への橋渡し役を担う重要な研究分野ではないかと存じます。

 アメリカの大学医学部やNIHの研究室でよく見かける“bench to bed、bed to bench”(訳すると“基礎から臨床へ、臨床から基礎へ”)を、最近日本でも耳にする機会が増えてまいりました。“bench to bed”を実現するべく、2001年に東京大学医科学研究所並びに京都大学医学部の附属病院にトランスレーショナル・リサーチ(TR)センターが設置されたことを皮切りに、現在では多数の大学付属病院などにTRセンターが設けられています。また、最近広がりを見せている医・工連携や医・農連携研究、さらには産学連携研究などの学際的な研究も、医療現場における問題点から研究を進め、さらにそれを臨床へと還元する“bed to bench”を意識した動きではないかと存じます。こうした研究において、動物細胞工学の果たす役割はますます大きくなっていくと思われます。

 そこで、本大会においては動物細胞工学技術の医療への出口を再認識するために、特別講演として東京女子医科大学 教授の大和雅之先生より細胞シート工学技術を用いた再生医療の臨床応用について、また、生活習慣病とその病態形成に深く関わる脂肪細胞を中心とした分子機構について東京大学大学院医学系研究科 教授で医学部付属病院 病院長の門脇孝先生のご講演を企画しております。さらに、それら再生医療や脂肪細胞をめぐる最新の話題とともに、動物細胞工学の核となる、薬や食品の機能性の評価系、並びに動物細胞を用いた有用物質生産に関する4つのシンポジウムを企画しており、参加者の皆さんが、bedの事情や問題をbenchに持ち込むきっかけとし、最終的にはbedに還元するための研究の推進の一助となるような大会を目指しております。

 JAACT2011は、基礎研究から臨床の応用研究、さらには産業界の物質生産の現場まで、多様なバックグランドを持つ研究者が一堂に会する大会です。是非、本大会にご参加いただき、動物細胞工学研究の情報交換や研究交流をさらに深める場として、積極的にご活用いただきたけましたら幸いです。

日本動物細胞工学会2011年度大会(JAACT2011)
大会実行委員長  禹 済泰
中部大学応用生物学部・東京大学大学院医学系研究科

問い合わせ先:実行委員長 禹 済泰(中部大学応用生物学部)
事務局担当:米澤 貴之(東京大学大学院医学系研究科ニュートリプロテオミクス講座)
E-mailアドレス:jaact2011-office@umin.ac.jp  Tel/Fax:03-5841-3019