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会長からの挨拶

日本動物細胞工学会会長 橋爪 秀一

( Idea-Creating Lab、東邦大学、元(株)森永生科学研究所)

 2011年4月から当学会の会長を拝命致しました橋爪です。企業出身者としての本会会長は初めてであることから、会員の皆様のご支援・ご協力を頂きながら、より実利的で且つ会員の皆様にとって有益で活発な学会にするよう、新たな試みを実行していきたいと考えております。

  ところで、日本動物細胞工学会(JAACT)は1991年に故村上浩紀教授(九州大学)が設立した学会ですが、その設立理念の中で、「動物細胞工学とは動物細胞・組織を独立した生命体として認識し、単にそれらの挙動を理解するのみならず、積極的に改変を加えようとする点で全く新しい実用的・科学的領域である」と述べておられ、新たな実利的な学会の必要性を説いておられます。事実、本学会には団体会員である企業の方々が多数参加しており、動物細胞を用いた有用物質の生産或いは安全性・機能性評価系など、細胞の実用的・工学的研究開発に役立つ活動を目指しています。

 このように、設立理念は本会の最重要課題であり、この理念を大切にすると伴に、新たな視点を加えてより実用的で皆様に役立つ学会にしていきたいと考えています。これを実行するために、より多くの皆様に本会の会員にお入り頂き、多数の会員の皆様の英知を結集することにより、「入会せずにはいられないJAACT、出席せずにはいられないJAACT」を目指し、会員の皆様に役立つ実利的な学会にしていきたいと考えています。

 具体的には、以下の四つの課題に注力をしてまいります。

  1. 最先端技術情報の提供、最先端技術発表の場の提供などのために、国内及び国際大会、シンポジウムを更に充実して参ります。更に、新たにワーキング・グループを設立し、どのような分野に注力するのが会員の皆様にとって有益かを検討し、その分野に注力致します。
  2. 社会貢献のため、動物細胞を用いた機能性・安全性評価系の標準化を目指します。
  3. JAACT会員の技術結集の場として、産官学の本会員による先進的な共通テーマを設定し、公的資金・民間資金を調達することにより、本会員による共同研究・開発を目指します。
  4. 若者の活性化手段として、中高生への科学啓蒙活動、若者への就職支援活動、若者の活躍の場の提供などを目指します。

 日本は、現在、東日本大震災、原発問題があり、全体的に沈んでいる状況ではありますが、このような時期であるからこそ、尚更、JAACT活動を活性化し、日本を少しでも元気にする手助けができればと考えています。そのためにも、本会は動物細胞利用の研究開発技術を持つプロ集団として、基礎研究及び応用研究に役立つ存在感のある学会にして参ります。 会員の皆様のご協力とこの分野にご関心のある方々のご参加をお願い申し上げます。